あきちゃんどすの

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貧血とヘモグロビンの関係

貧血とは、酸素を供給する血液中の赤血球や、ヘモグロビンが減少し、体全体が酸素不足になる現象で、自覚症状は動悸・息切れ・倦怠感・頭痛等の現象が現れます。

 

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貧血の原因とヘモグロビン

良質なたんぱく質や鉄・ビタミンCが不足すると、貧血が起こりやすくなります。ヘモグロビン(鉄を含む「ヘム・赤い色素」と「グロビン・たんぱく質」から出来ている複合タンパク質)は血液中の赤血球の中に有るたんぱく質で、肺からの酸素を体中に送る役割をしていますが、鉄を含むたんぱく質の減少、鉄の吸収を助けるビタミンCが減少すると赤血球中のヘモグロビンが鉄不足の為、肺にて酸素と結合出来づらくなり体中の細胞へ酸素を提供出来づらくなる現象が貧血です。

ヘモグロビンの特徴は、肺の毛細血管にて酸素と結合し、体内をめぐりながら酸素の少ないところで、酸素を供給する働きが有り生命維持に欠かせない複合たんぱく質です。

女性のヘモグロビン量⇒11.4~14.6g/dlが基準値となり血液検査で基準値より下がると貧血と判断されます。

毎月の生理や妊娠・出産・授乳により体内からの鉄分が出る事により、貧血になる可能性が高く食生活やサプリメントの服用等早めの改善が必要となります。

男性のヘモグロビン量⇒13.0~16.6g/dlが基準値となり血液検査で基準値より上回ると脱水症や多血症の可能性が有ります。貧血のリスクは低いですが、少量で継続的な内出血、例えば胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がん等消化器の疾患や持病により、貧血が起こる事が有ります。

 

ヘモグロビンが不足する事によって起こる弊害

動悸・息切れ⇒ヘモグロビン中の酸素濃度が下がると、心臓は酸欠状態を改善する為フル回転します。この時心臓の心拍数は上昇し動悸が起こり、息切れ現象が発生します。

 

冷え性ヘモグロビンの酸素濃度の減少は、新陳代謝と大きく関与し新陳代謝により熱が作られるのですが、酸欠状態による熱を作るエネルギーの燃焼効果が悪くなり、冷え性となります。

 

疲労倦怠感・立ちくらみ⇒ヘモグロビン中の酸素濃度減少は、脳・心臓・筋肉等多くの器官・細胞の活動低下、疲労物質の排除機能低下を引き起こし、疲労感・倦怠感が現れます。

立ちくらみも、ヘモグロビン中の酸素濃度減少に深く関わり、脳は全酸素量の25%位を消耗しますが、ヘモグロビンが不足すると、脳が酸欠状態となり、立ちくらみ現象が発生します。

 

貧血の要因には小球性(普通より小さい)・正球性(普通の大きさ)・大球性(普通より大きい)3種類の色素性貧血が有ります

小球性(普通より小さい)低色素性貧血

血が薄くなる現象で、血液中の鉄不足による赤血球1個に対するヘモグロビンの量が減る事による赤血球の縮小が原因の鉄欠乏性貧血です。

体内の鉄バランスが崩れ小球性(普通より小さい)低色素性になる要因は、鉄の供給量と需要量、喪失量が崩れる事で起こります。

小球性低色素性貧血には、鉄欠乏性貧血や鉄芽球性貧血が有ります

鉄欠乏性貧血の症状と治療

血液中の赤血球の数やヘモグロビン濃度が低い状態ですと、肺から取り込んだ酸素とうまく結合出来ず体の隅々まで、酸素を供給出来なくなる現象です。ヘモグロビン中酸素濃度を上げるには鉄分が必要になり鉄分を補うと、体内への酸素供給が促進されます。鉄分不足の要因は、胃や十二指腸潰瘍等、消化管からの出血、女性の月経による出血が該当します。

症状⇒動悸・息切れ疲労感・頭痛・肌の乾燥が該当します。

治療⇒内服薬にて鉄分補給。注射・点滴等が有ります。食べ物は、動物性たんぱく質を意識して摂取いたしましょう。

鉄芽球性貧血の症状と治療

骨髄の異形成症候群の一部で、先天性と後天性の二種類が有り、鉄量が十分脊髄に有るのに利用出来ないでいる鉄利用傷害性貧血です。骨髄異型症候群の一種で、遺伝の場合と薬物(ファイクロセリン)の服用による弊害が有り、鉄芽球性貧血は脊髄の検査が必要になります。

症状⇒動悸・息切れ・脱力感・全身倦怠感・顔面蒼白等が有ります。

治療⇒ビタミンB6の投与で遺伝性の貧血はヘモグロビン値に改善が認められ、後天性貧血でもビタミンB6による改善効果が有ります。

 

正球性(普通の大きさ)正色素性貧血

赤血球の大きさ・赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度、どちらも正常範囲内ですが、貧血症状になる事です。

正球性正色素性貧血は、溶血性貧血・続発性貧血・急性白血病悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・再生不良性貧血などの疾患に多く見られ、急性白血病悪性リンパ腫・多発性骨髄腫は、溶血性貧血・続発性貧血・再生不良性貧血が原因で二次的に発症する貧血です。

再生不良性貧血の症状と治療

骨髄の機能低下よる貧血で、骨髄中の造血細胞が減少し、骨髄の造血機能低下をもたらし抹消血中全ての系統の血球(赤血球白血病・血小板)が減少します。

病気の程度は、3種類に分類され、軽度・中度・重度となり、この疾病は国の難病に指定され、約70%は原因不明と言われています。

通常では、自分の細胞を攻撃するはずの無い、Tリンパ球が多能性造血細胞を攻撃し、骨髄の機能が抑制され、うまく血液を作る事が出来なくなる自己免疫疾患の一つです。

症状⇒動悸・息切れ・めまい・頭痛の他に白血球も減少しているので、顔面蒼白や細菌免疫低下が発症し感染症状にかかりやすくなります。

治療⇒軽度・中度時は、経口薬(タンパク同化ホルモン)の投与方法が有り、中等度は、状況によって輸血を行う事が有ります。重症度は骨髄移植のドナー待機か、免疫抑制療法になります。

溶血性貧血の症状と治療

赤血球が破壊される事による貧血で、赤血球に自己抗体が結合指定し、タンパク質と共同し血液内の赤血球を破壊してしまい自己免疫性溶血性貧血とも呼ばれています。

原因不明の貧血で、膠原病悪性リンパ腫マイコプラズマ肺炎の疾病に診られる事が有ります。

症状⇒だるさ・動機・息切れ・めまい・頭痛などですが、肌が少し黄色くなり軽い横疸が出る事が有ります。

治療⇒副腎皮質ステロイドホルモンが有効とされ薬物治療が必要で、貧血が強い場合は、輸血が有効です。

 

大球性(普通より大きい)正色素性貧血

慢性肝障害に伴う貧血で、肝臓の脂質代謝異常により赤血球の膜の構成が変化し、大きな赤血球が出来ます。

巨赤芽球性貧血の症状と治療

別名・悪性貧血と呼ばれ、ビタミンB12や葉酸の欠乏による大球性正色素性貧血です。

ビタミンB12は、胃液内の因子と結合し腸で吸収され、葉酸と一緒に体細胞の分裂・成熟・神経組織の代謝等に必要となります。胃液内の因子が欠乏したり・胃の全摘手術や部分切除・妊娠等ビタミンの消費量が増加し腸内細菌によって摂取され残りが無くなると、ビタミンB12を食物により十分摂取しても鉄分が不足し、貧血を起こしてしまいます。

症状⇒悪性貧血の症状で、疲労感・立ちくらみ・舌の痛み・食欲不振・萎縮性胃炎・手足のしびれ・知覚障害等の疾病が発生します。

治療⇒外因子は体内では合成する事が出来ないビタミンB12を食物により摂取しながら注射か点滴を実施。内因子に問題が有る時は、胃液に有る物の分泌を改善する必要が有ります。

根本的に治す事が出来ないので、終生にわたり定期的なビタミンB12の補充が必要です。

検査は、血液内科を受診する事をお勧めします。

 

<参考>

貧血の症状とは?吐き気や眠気、頭痛などにも気をつけて!8つの種類と3つの治療法を徹底解説!|WELQ [ウェルク]

【貧血】原因や症状を知り予防・改善する - 貧血cure

小球性低色素性貧血が引き起こす症状と発症の原因 | メディシル

巨赤芽球性貧血とはどんな病気か|症状や原因・治療と関連Q&A - gooヘルスケア

 

たかが貧血されど貧血。貧血の裏側に重大な疾病が隠れている可能性が有ります。貧血が一過性で収まらない時は、血液内科を受診し適切な治療を受ける事をお勧めします。